パチンコ依存症の家族と暮らした体験談-家族ができる対処法について-

ギャンブル

パチンコ依存症の兄と過ごした10年間

私には12歳上の兄がいます。そんな兄は高校卒業時(弟の私は小学6年生)ぐらいにはすでにパチンコ依存症であったと聞いていますが、実際にいつから依存症だったのかは定かではありません。

当時、兄は友人から多額の借金を抱え、家には返済を求める電話が鳴る日々、直接家に訪れて兄を探す人も居るほど。

そんな兄は得たお金はすぐにギャンブルにつぎ込むため返済するお金などありはしません。なので、常に逃げ続けるように昼間は家にいませんでした。

私は高校を卒業するまで兄と10年以上関わり、その中で体験した事、感じたこと、私自身が受けた被害などをお話しします。

また、その経験を通して私を構成する価値観や影響も合わせて語るとともに、家族でギャンブル依存症になってしまった人への付き合い方、対処法などもお話ししていきます。

ギャンブル依存症の人間がとる規格外な行動

借りたお金を踏み倒す

ギャンブルによってお金が底をつき、困り果てた時まずは友人からお金を借りていました。ギャンブル依存症になる前の兄は、お調子者のやんちゃな学生ではありましたが、人当たりがよく、本当に誰にでも優しく接す人であったため沢山の友人がいたそうです。そのため、借りる相手もたくさんいたということでした。

しかし、借りたお金も目先の出費やギャンブルにつぎ込んでしまい手元には全く残らないという状態。友人への返済期限が迫ると兄は姿をくらませ借金を踏み倒し、また別の友人からお金を借りる。そんなことを何度も繰り返していくということをしていました。

お金を貸した友人たちは兄の事を信頼していたからこそお金を貸していたのですが、その信頼をあっさり裏切られたということで、兄に対して怒りや不信感でいっぱいになっていたことでしょう。

兄に返済を求め毎日誰かから家に電話がかかってきたり、家に直接訪れる人も居ます。当時何も知らない小学生だった私は、電話に出たり直接玄関であったりしても子供の私にそんな後ろ暗い事実を話はせずいつも立ち去っていきました。

そして兄の居場所を突き止め職場に直接のりこみ、お金を回収するといった人も現れ始めいよいよ包囲網が組まれていくといったことにまで広がっていきました。職場の人に事を子細を知られた兄は仕事をクビになり、ますますまともな生活から遠のいていくといった悪循環が始まりました。

兄自身、友人から逃げる生活の中で頭がおかしくなっていたようで、もはや誰からいくら借りたのかすら記憶になく、次から次へと「返せ」「返せ」と人が押し寄せ、それがますます兄を追い詰めていったそうです。

家族・親族を巻き込みながら最終的には、友人絡みの借金は解決しました。しかし、兄には友人と呼べる人はもうほとんど残っていません。

残ったのは、まだ兄と友人として付き合ってもいいという2,3人。そんな彼らも「次お金絡みで話を持ち掛けられたら縁を切る」とキッパリと言い、そのうえで友人として交流が今でも続いているそうです。

踏み倒された人らが共通して言うことは「信頼を裏切られたことが一番傷ついた」ということ。お金でも怒っているのですが、一番に怒りが湧くのは「信頼を裏切る」行為に対してでした。

いずれにせよ兄はギャンブル依存症の生活の中で数多くの縁を失ってしまいました。

家族の所持品を勝手に売る

友人からお金を借りれらくなった兄が次にとった行動は、「家族の品を売る」「親族から借りる」というものでした。

品というのは、何も高価な物に限定した話ではありません。些細な額でもお金になるものは片っ端から売りさばき始めます。

はじめは兄自身の所持品でしたが、すぐに売るものがなくなり、次の標的は同じ家に住む家族に向けられました。

私の被害は、当時小学生だったので、金になるものといえばゲーム機や漫画ぐらい。しかし、それらは同級生でゲームや漫画の話をするのに必要なもので、特に当時はPSPの「モンハン2G」が大流行していた時代でした。なので同級生が話すことはゲームの事ばかりで、ゲーム手に入れてもすぐに兄に売られまともにプレイしたことがない私は全く会話についていけず、友人関係の構築に苦労するという経験をしていました。

漫画やウォークマンといった音楽プレイヤーなども売られ、兄によって当時小学生だった私は家にある娯楽物は全て奪われてしまいました。

ギャンブル依存症になったという明確な指標がないため、兄の異変に気付かなかった私は、慕っていた兄に裏切られたという絶望感から、毎日のように泣きながら家に帰る時期もあったほどです。

人の情すらお金を得るための手段

私の目線ではそうとしか思えないです。親族や家族にあの手この手の理由をつけてお金を借りようとします。家族の情で、どうしても何とかしてあげたいという気持ちからお金を貸してしまうんですね。

大学生になって1人暮らしをしていた私も兄にお金を貸してしまいました(総額で2,30万くらい)。一度に2,30万というわけではなく、少額の貸しを積み重ねての結果です。そして1円も返ってきていません。

第三者から見れば、貸す方もバカと思うかもしれませんが、感情というのは冷静な判断を損なわせるもの。家族の情というものが、私から冷静な判断を奪うのです。

兄の友人・知人らもそんな気持ちだったのだと思います。

そして、兄はそれを分かっているのか、借りるときは必ず電話で話してきます。文章では絶対に話しません。声をという相手にダイレクトに感情を伝える手段を用いて、相手の感情を揺さぶってきます。

被害は家族だけでなく、親族にまで及びます。祖父母や親戚から金を借り、当然まともに返済はしない。そんなことをすれば親戚関係に亀裂が入るのは明白でした。

私が聞いた中で一番の衝撃は、祖母のクレカを財布から抜き取り一晩で限度額まで使い切ったというもの。

その他の事で言えば、小学生だった当時の私が貰ったお年玉を盗まれる、たまたま家に財布を置き忘れてしまい、家に帰って財布を探しても見つからず、あとで兄に問い詰めると「(お金を)使った」と言われ空の財布を渡される。

「裏切り」が心に与える影響

ポイント正直今となっては、お金の事はどうでもいいんです。一番に私が傷ついたのは、家族という信頼したい存在に「裏切り」やそれに類似した行いをされたことです。

兄の声を聞くだけだけで、兄の顔を思い浮かべるだけで当時の悲しみ、怒り、憎しみばかりが想起され、私に多大なストレスを与えます。

そして、兄に対しては負の感情以外全く湧かなくなってしまいました。兄の朗報を聞いても「そうですか」以外の感想が全く出ず、正直言ってどうでもいい。兄が不幸な目にあったと人づてに聞いても、心の底からどうでもいいとしか思えず、残ったのはかつての「裏切り」に対する怒りだけ。

兄の葬式でさえも、私の中の感情は変わらないという予感があります。

おそらく血のつながった家族で兄に家族の愛を向ける人はほぼいません。

それはひとえに「人の信頼を裏切る」という行為によってなった心の状態で、私や家族だけでなく兄の友人知人も負の感情で頭がいっぱいになったということだと思います。

家族・知り合いがパチンコ依存症になったら

 縁を切ってください。

それ以外に対処法などありません。貸したお金を回収しようとかそんなことは一切考えず、関わりを絶ってください。いつか治るから見捨てないという選択はお勧めできません。

通院し治療を試みる、親身になって寄り添う。そういったことを無駄だと言い切ることはできませんが、完治に10年以上の歳月を要するという覚悟が必要です。また、警察にお世話になるレベルの犯罪をしでかすというリスクも常に警戒し続けながら、裏切られた時の気持ちをリアルタイムで上手く処理し、関係を続けていく必要があります。

パチンコ依存症が治っても、実際には依存先が変わっただけで別の依存症になっていることもあります。兄の場合一時期パチンコ依存症が治ったっと思ったら、ソシャゲのガチャやゲームにお金をかけるようになっていました。結局お金をかける事には変わりません。

私が挙げた体験談はあくまでブログ用に話しやすい出来事をピックアップしただけで、実際にはもっともっとあります。兄なんて自己破産もしてますしね。

パチンコ依存症の実体験をしている人の中には、私のこの記事を読んで、大したことないと思う人も居るかもしれません。ですが、私は不幸自慢大会をしたいわけではなく、同じような経験をする人が少しでも減りますようにという思いで書いています。

もし、パチンコ依存症の兆しを周囲から感じ取ったら、この記事の事を思い出してこれから何が起こるのかを想像していただけたらと思います。その想像が行動を起こすきっかけになると思いますので。

パチンコ依存症の前兆・特徴

  • 金欠の時が増える
  • ギャンブル関係のつながりがある
  • 損を割り切れず、取り戻そうとする考えが目立つ
  • 違和感のあるウソが増える
  • 支払い期限がギリギリ(翌日または本日中)になって、助けを求めてくる
  • 真面目な人、優しい人

取るべき警戒ポイント

売られたら困る物や売れば金になるもの(たとえ数百円程度でも)は隠す、もしくは金庫など鍵付きの入れ物や部屋で管理する

  • 財布は家の中であろうと所持しつづける
  • パチンコ依存症者の主張は常に嘘の可能性を疑い続ける
  • パチンコ依存症者の給料は全額身内で管理する(持たせるとパチンコに使うため)
  • >金は絶対に貸さない
  • 契約などの判断裁量を与えない

他どのような行動を起こすかわからないので、その都度頑張るしかありません。最低限できる自衛の方法として参考にしてください。

今でも残る後遺症

高校を卒業後、1人暮らしを始めた私は、今では「失感情症」という病気に苦しんでいます。

その症状と生活については、下記の記事で書いているので興味があれば読んでみてください。

パチンコ依存症の家族を持つと、精神を削られ歪んだ心象にさせられます。私の場合は一例ですが、鬱になるような人もいるでしょう。

そんなことになる前に、パチンコ依存症の家族が現れたらすぐに縁を切りましょう。

 

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