柚葉氏の「ゆっくり茶番劇の商標権登録」問題を解説-時系列を追ってみた-

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2022年に突如として発生した「ゆっくり茶番劇 商標登録問題」。

Twitterのトレンド入りに留まらず、TVニュースにも取り上げられ「ゆっくり」を知らない層にも情報が届くような大騒動に発展しています。

筆者もゆっくり系の動画が好きでよく見ており、この問題への関心は高いです。

ですが色々と情報が行き交い筆者自身が困惑してきったので、情報整理も兼ねてこの記事を書こうと思います。

この記事は、関係者への誹謗中傷を煽る意図は一切ございません。この記事を読んだ方が法律に抵触することをしても責任は負いかねますのでご了承ください。
この件について他者への誹謗中傷など法律に抵触するような行為はお控えください。
 できるだけ正確な情報をまとめるよう心がけますが、絶対に正しいという約束はできかねますので、あくまで参考情報として見ていただくようようお願い致します。

 

この記事では、下記のような内容を取り扱っています。

※サムネイルおよびSNSサムネイルはニコニコ大百科(仮) 『ゆっくりしていってね!!!』から引用しています。

  1. ゆっくり茶番劇 商標登録問題のざっくり解説(詳細は後述)
  2. ゆっくり茶番劇とは
  3. ゆっくり茶番劇商標問題の時系列と柚葉氏について
  4. 「法的問題はないのか」など疑問点について

 

ゆっくり茶番劇 商標登録問題ざっくり解説

突如として第三者が商標権登録を報告

動画ジャンルの1つに「ゆっくり茶番劇」というものが存在します。

そのジャンル自体の解説は後述しますが、問題の起点としては2022年5月15日に「柚葉」という名前で活動している動画投稿者が「ゆっくり茶番劇の商標権を取得した」と報告しました。

この件で主に問題視されている点は3つあります。

  1. 開発者とは何の所縁もない第三者が商標権を取得した
  2. ゆっくり茶番劇の動画投稿者に対し使用料10万円の支払いを求める(現在は撤回している)
  3. 異議申し立て期間を過ぎてからの発表

10万円という高額使用料のため、動画投稿者が次々と引退していく可能性が高いです。

投稿者の減少=コンテンツの衰退という未来が待ち受けているため、ゆっくり系ファンにとっては死活問題になるわけです。

また、開発者とは何の関係もない第三者が権利を独占する事態が筋が通らないということで、多くの人の心証も悪くなっています。

 

異議申し立て期間というものがあるのですが、柚葉氏はこの期間を終了してから特許取得を公表しました。

これが悪質だとしてネット民から批判を受けています。

異議申し立て期間とは、特許の取得要件を満たしていないと異議を立てれば取得の取り下げを検討してもらえるという制度。

この期間を過ぎると裁判でしか特許を取り下げることができなくなってしまいます。

参考元記事①

特許異議の申立て制度 | 弁理士法人 三枝国際特許事務所[大阪・東京] SAEGUSA & Partners [Osaka,Tokyo,Japan]
1.特許異議の申立て制度 特許異議の申立て制度とは、設定登録後の特許権について、特許掲載公報発行日から六月以内

参考元記事②
https://tou-ou-pat.com/works/opposition.html

 

Twitterの反応としては、

柚葉氏が加入しているグループやニコニコ動画、東方Projectの原作者であるZun氏などの面々も動くほどの大騒動に発展しているというが現状です。

 

各種ニュースで報じられる

エラー
Yahoo!ニュース
Yahoo!ニュースは、新聞・通信社が配信するニュースのほか、映像、雑誌や個人の書き手が執筆する記事など多種多様なニュースを掲載しています。

 

ゆっくり茶番劇とは

ニコニコ大百科とピクシブ百科辞典によると

引用元:ニコニコ大百科(仮) 『ゆっくりしていってね!!!』より

ゆっくりとは、以下のことを指します。

東方Projectのキャラである「博麗霊夢」と「霧雨魔理沙」をデフォルメしたイラストに音声読み上げソフトで声をあてるという手法で作られた動画のこと。

今回騒がれている「ゆっくり茶番劇」とは、こうしたゆっくりキャラを用いた茶番劇を繰り広げる動画になります。

「ゆっくり」という単語自体は、「ゆっくりしていってね」と叫ぶAAが元ネタとされています。

「ゆっくり」にもいろいろなジャンルがあり、「ゆっくり茶番劇」「ゆっくり解説」「ゆっくりゲーム実況」などなど多方で展開されています。

参考元記事①

ゆっくりしていってね!!!とは (ユックリシテイッテネとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
>>556 >>729 ゆっくりしていってね!!!とは、『東方Project』から派生した独特の表情で表現されるAA、イラストである。 ゆっくり概要をみてね!!! 謎の生首が「ゆっくりして...

参考元記事②

ゆっくり茶番とは (ユックリチャバンとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
ゆっくり茶番とは、ゆっくり達が繰り広げる寸劇、喜劇である。 なお、商標登録にまつわる騒動についてはこちら→ゆっくり茶番劇商標登録問題 概要 ゆっくりのまんじゅうキャラクターやゆっくりボイス...

参考元記事③

ゆっくり茶番劇
ゆっくり茶番劇とは、東方Projectの二次創作動画のカテゴリーの1つである。

 

柚葉氏の主張

柚葉氏は東方Projectおよび他の版権とは無関係と発言をされていますが、過去の発言と矛盾するのと発言の根拠を示されていないことから信憑性が薄いというのが現状です。

これだけ多くの人から突っ込みを受けている以上、正当な根拠を示さないと納得させるは困難でしょう。

「〇〇という理由で版権とは無関係です」と理路整然と言えればいいのですが、根拠のない一方的な主張では客観的に判断するのが難しくなります。

柚葉氏の過去の発言。



 

ゆっくり茶番劇商標問題の時系列

大まかな時系列整理

まずはざっくりと時系列を整理していきます。

柚葉氏と事務所やグループなど組織に限定した動きを追ってきます。

一般消費者である我々の反応や情報は「その他疑問点」で記載していきます。

  1. 柚葉氏が「ゆっくり茶番劇」の商標権取得を公表(使用料10万円も公表)
  2. 東方Project原作者のZun氏とゆっくりの主な動画投稿拠点であったニコニコ動画が動く
  3. 柚葉氏が所属するグループが柚葉氏に対し警告処分を下す(対応も継続している)
  4. 商標権取得の依頼を受けた事務所が謝罪
  5. 柚葉氏が使用料を無料にすると公表(しかし権利は手放さないとのこと)
  6. 柚葉氏が所属するグループとニコニコ動画法務部の今後の対応についての報告待ち

Zun氏、ニコニコ法務部の動き

両者ともに法律の有識者へ相談中のようです。

権利系の法律が複雑なようで、安易な発言はできないようですね。

今後の対応を待ちましょう。

 

Coyu.Live(柚葉氏が所属するグループ)の動き

柚葉氏に対し、具体的な改善要請と警告処分を下しています。

 

そして、ここでいう改善というのは具体的には以下の4点を指すようです。

この4点を見た方の中には「商標権の取り下げを要請しないの?」と思った方もいるかもしれませんが

権利系の法律が複雑に絡んでくるため、安易に「取り下げしろ!」なんて言えないようです。

今できうる対応をしてくださっているので、誹謗中傷や過剰な批判は控えましょう。

警告して終わりではなく、継続して対応していくと明言されているので「柚葉氏が商標権を持ったまま契約解除」という最悪の形は避けてくださっていると思われます。

 

海特許事務所(特許申請を請け負った事務所)が謝罪

柚葉氏から特許申請の依頼を受けた事務所がホームページで謝罪しています。

この事務所への誹謗中傷および犯罪行為は控えましょう。

1.謝罪

皆様に愛されている商標であることを存じておらず、ご迷惑をおかけ致したこと申し分けございませんでした。

引用元:海特許事務所ホームページ 「ゆっくり茶番劇」について

 

柚葉氏が使用料を無償にすること、文字商標であることを発言

様々な意見を受けて使用料10万円は取り下げましたが、肝心の権利については相変わらず保持し続ける方針のようです。

また、今回取得したのは「ゆっくり茶番劇」という文字商標である発言もされております。

 

現在は関係各所の発表待ちの状態

以下のように発表されていることから、最速でも1週間は待ちの状態ですね。

あくまで最速であって、法律関係のことは慎重に動かなくてはなりませんから、もっと時間がかかる可能性があります。

憤る気持ちも分かりますが、回答を急かしたり誹謗中傷にあたる発言は控えましょう。



 

その他疑問点

ここでは、私たち一般消費者で挙がった疑問点等をまとめていきます。

第三者の商標権取得に法的問題はないのか

newsZEROで報道された際に、下記のような見解が示されています。

商標権に詳しい井上義隆弁護士は「他の方が使っている文字やマークなどを、第三者が先駆けて商標登録するのは、日本の制度として認められています。早い者勝ちというのがルールです」と言います。

引用元:「ゆっくり茶番劇」第三者が商標登録で……ネット騒然  代理申請の事務所は「後悔ある」、取得者は使用料10万円“撤回”

早いもの勝ちというのは、開発者同士の競争で先に開発して申請したもの勝ちという意図なら納得いくのですが

第三者もその競争に入れてしまうというのは、それは法律上の欠陥なんじゃないかって気がしますね。

法律に対して納得できないと感情論を突き付けてもしょうがないので、法改正がないと状況は変わらなそうです。

 

使用料を無償にしたのに、なぜまだ問題視されるのか

「使用料を無償にしても、まだ騒がれてるのはなぜ?」と思っている方も見受けられましたので

問題視している方々の意見を取り挙げてみます。

  1. 開発者と何の所縁もない第三者が商標権を取得することは筋が通らない → 人の努力をかすめ取る行いに対する憤り
  2. ゆっくり茶番劇は、原案者が2次創作の活動を阻害しないよう厳しいルールを設けていなかった = みんなで育ててきた文化のため、特定の個人に掌握されるようなものではないという考え
  3. 無効審判を請求できるのは特許登録日から5年以内。その期間を過ぎると本当に何も抗議ができなくなる。それを利用し有無を言わさず使用料を復活させるのではないかという懸念。

 

茶番劇以外への影響はあるのか

柚葉氏は、「ゆっくり実況」や「ゆっくり解説」は対象外であると発言されています。

特許庁の見解は?

有志の問い合わせによると、特許庁は今回の件に対し「悪意がある」という認識を示したとのこと。

メールや電話録音など問い合わせ時の証拠はないため、確実な情報と鵜呑みにするのはやめましょう。

わざわざ特許庁の人間の名前を出してまで嘘をつくとは考えにくいですが、ネットの世界では情報は常に疑うのが吉です。

署名活動により商標権反対の抗議ができる

私たち一般人にはできることがほとんどないのが現状です。

唯一署名活動が開始されているので、その署名に名を連ねることが抗議への第一歩となるかと思います。

決して誹謗中傷などの犯罪行為には走らないよう注意してください。

署名サイトは下記になります。

 

注意事項

関係者ならびに柚葉氏への誹謗中傷やその他法律に違反する行為は控えましょう。
この記事は、関係者への誹謗中傷を煽る意図は一切ございません。この記事を読んだ方が法律に違反することをしても責任は負いかねますのでご了承ください。
 できるだけ正確な情報をまとめるよう心がけますが、絶対に正しいという約束はできかねますので、あくまで参考情報として見ていただくようようお願い致します。

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